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2008年12月 Archive
中原の家
- 2008年12月19日 20:40
先週、「中原の家」が完成して
建築主のTさんに無事引渡しをいたしました。
この住宅は次の点で今までにない特徴を持つ家です。
まず当社が昨年加盟した「A・S・J」という
建築家と共に住宅を創っていくシステムの
新築住宅では第一号ですが、単に「デザイナー住宅」
というだけではなく、施主と設計者と施工会社の
3者が真に「協同して」創った家なのです。
例えば2階の寝室の壁は白い塗料が塗られていますが
よく見るとムラがあるように見えるところがあります。
その壁はT夫妻が自分たちで塗ったからです。
塗装費用の節約もありますが、それ以上に自らが
自宅の建築に参加したという証がそこにあるのです。
その向かいの部屋は完成したはずなのに
壁は石膏ボードのままで何も仕上げがしてありません。
ここは子供部屋で自由に?壁にお絵描きができるのです!
そして大きくなったらお嬢さんは自分の好きな柄の
壁紙をそこに貼ることになるのでしょう。
また「中原の家」は地球に優しい家でもあります。
まず暖房は床下の地中にヒーターパネルを敷き
地中からの輻射熱で暖める「サーマスラブ」という
暖房システムを採用、この蓄熱層の容量が非常に大きく
深夜電力だけで24時間暖房が可能とのことです。
そして給湯は、空気中の熱を吸収しそれを圧縮して
お湯を沸かすという仕組みの「エコキュート」を利用。
この方式だとガス給湯と比べて
CO2の排出量が半分近くに減るそうです。
帰りに玄関の足元に何か埋めてあるのに気がつきました。
何と白い珊瑚です!お嬢さんは靴を履くたびに
楽しかった夏の海辺を思い出すのでしょうか・・・
LO-HOUSE
- 2008年12月11日 10:32
経産省資源エネルギー庁主催の
「ロ・ハウス設計コンペティション」の
公開最終審査があり、知人のお嬢さんが
その最終候補に残っているということなので
設計コンペの公開審査というものに初めて参加しました。
「ロ・ハウス」とは健康で快適な暮らしと
省エネ・地球環境への配慮を両立させる
住まいの呼称の造語だそうです。
審査は最優秀賞候補の3つの作品が対象で
コンペの最優秀賞は図書券2万円なのですが
上位3作品入賞者は省エネ先進国、スウェーデンの
事例調査に無料で参加できることが大きなご褒美で
3人は先月末に訪問を終え帰国したところでした。
スウェーデンの調査報告の後、いよいよ審査開始です。
審査員は著名な建築家で東大教授の難波和彦委員長ほか
4名の建築家と大学教授です。
各々がプレゼンテーションをしたあとに
審査員との質疑応答があります。
建築の平面計画がいくら良く出来ていても
環境工学的な視点に欠けていると遠慮のない
厳しい質問が浴びせられ、まだ学生なのに
そこまで言わなくても、と感じた場面もありました。
最優秀賞は、建物を4つに分けてさらに屋根を持ち上げ
屋根裏空間を利用することにより、日射による熱を制御し
風が効果的に通り抜けるように計画された「四つ庭の家」
という作品が受賞しました。
私たちが家造りをするときも
今後は何らかの形で「環境」を配慮した
設計、施工を考える時代に来ていると思いました。
鳩居堂
- 2008年12月 4日 19:03
先日、久しぶりに銀座へ出て
知人の書道家の展覧会を見に行きました。
女性とは思えないようなダイナミックな
筆致が印象的でした。
「書」というのは、素晴しい日本の文化
(元々は中国ですが)の一つだと思います。
最近テレビなどで若手の書道家が登場するのを
目にすることがありますが、この伝統文化が
確実に次世代に引き継がれていることを知って
安堵しています。
さてこの書道展は鳩居堂画廊で行なわれましたが
「銀座4丁目・鳩居堂前」で思い浮かぶのは
何といっても「地価日本一」でしょう。
ここの路線価は何しろ22年連続ナンバーワンなのです。
ちなみに1㎡当り約2,500万円(坪8,250万円)
はがき1枚で約37万円!だそうです。
それでもピーク時の1992年に比べると
まだその7割程度の水準とのこと。
鳩居堂は1663年に京都で薬種商として創業されました。
1700年代からは薬種原料の輸入先の中国より
書画用文具を輸入し販売を始めました。
江戸末期頃には文人墨客との交流のほか
社会事業にも志を篤くして、結果その功績を認められ
明治初期には宮中の御用を勤めるまでになり
その必要上明治13年に銀座に出張所を開設したのです。
明治時代の銀座の地価は1坪がおよそ公務員の給料の
1ヶ月分くらいと聞いたことがあります。
その比較でいくと今の地価は当時の500倍くらいの感じで
いかに土地というものが値上がりしたかが分かります。
もっとも今でも銀座の路線価は
東京23区の平均額の約33倍ということなので
やはり「銀座」は特別な「土地ブランド」といえましょう。
(社長)
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