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2010年3月 Archive
米山記念奨学会
- 2010年3月25日 08:00
米山記念奨学会とは、主にアジアからの留学生に
奨学金を支給し、支援する財団法人で全国の
ロータリークラブの会員からの寄付を財源としています。
毎年約800名の留学生がこの奨学金を受け取り
事業費は14億円と国内では民間最大規模の奨学事業で
1952年の創立以来、奨学生の総数は15,000人に上ります。
この奨学金の名は大正9年に日本に初めてロータリークラブを設立した
米山梅吉を記念して命名されました。
私たちは昨秋、初めて静岡にある米山記念館を訪れました。
1868年生れの米山翁は若い頃アメリカで苦学した後
三井銀行に入行し常務を経て、三井信託銀行を創立しました。
その後私財を投じて今の青山学院の初等部を設立するなど
実業界の一線を退いた後も、社会奉仕活動に専念しました。
これは青年期のアメリカでの教育の影響から
「他人が楽しむのを見るのが自分の幸せ」という考えを
生涯にわたり持ち続けたからだそうです。
私の所属するクラブでは昨年から慶応大学の大学院に通う
中国・瀋陽からの留学生の李さんのお世話をしていましたが
今月めでたく卒業して4月から住友スリーエムへ就職します。
李さんは中国の大学を卒業後、一旦就職したあと結婚して
日本に留学し、数十倍の選考に通って奨学生になりました。
ご主人も来日して国立東京医療センターで研究生活を送っています。
二人のあいだには昨年秋、男の子が誕生しました。
卒論で忙しい李さんのために少し前からご両親が来日し
初孫の面倒を見ています。
先日、李さんの家族もご招待して卒業祝いの会を催しました。
ご両親は初めて会った私たちともすぐに打ち解けて
最後に「まるで中国で友人たちと楽しく過ごしているようです」と
お父様が感激した面持ちで挨拶されたのを聞いて
私たちも本当に嬉しくなりました。
(社長)
職業講話
- 2010年3月16日 17:25
中原街道を東京方面に向かい
東横線と交差する少し手前を左に入ると
住宅街の真ん中に川崎市立中原中学校があります。
この学校から私の所属するロータリークラブへ
生徒に職業の話をしてほしいとの要望があり
昨日私を含めて職種の違う4人で学校を訪問しました。
話す対象は中学1年生で時間は一人30分です。
これは中学3年間を通してのキャリア教育の一環で
2年生は近隣での職場体験学習をすでに実施していて
その前段として職業観を養うことが目的とのことです。
私はまず黒板に当社のシンボルマークをチョークで書いて
「これを見たことのある人は?」と聞いて見ると
2,3人の生徒の手が上がりました。知名度はまあまあかな?
それから当社の沿革、仕事の内容の変遷を説明しました。
大正9年の創業で今年ちょうど90年になること
創業者は宮大工だったが戦後、公共事業が中心になり
今は地主さんに不動産管理も含めた提案をしていること。
そして一つの提案をするには営業、設計、工事、不動産など
複数の部署の人が係わって初めてそれが完成すること。
一番大切なのは、それかかる費用をどこから調達するのか?
また、どういう条件なら借金をしても大丈夫なのか?
賃貸物件の管理についてこんな質問をしました。
「1ヶ月100万円の賃料を、自分で管理して全額受け取るのと
90万円で当社が一括で借上げるのと皆さんが大家ならどっちを選ぶか?」
答えは意外で8割くらいの生徒が一括借上げの方に手を挙げました。
最後に、地域で長い間仕事をする場合は100-1=99ではなく「0」
になってしまう、つまり1つの失敗がすべての信用を失うことを
例を挙げて説明しましたが、分かってくれたでしょうか?
後ほど来る生徒からのアンケートが楽しみです。
(社長)
新分野進出モデル
- 2010年3月10日 20:00
昨年の新築住宅の着工件数は80万戸を割りました。
これは前年の2割減、ピーク時の件数の約半分で
何と昭和39年の水準まで落ち込んだそうです。
すでに日本は人口減少時代に突入しているので
景気の状況も考えれば驚くことではないかもしれません。
また川崎市の高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)は
17.2%で、政令指定都市のなかでは最も低いのですが
20年後には約25%まで増加すると予想されています。
このような環境で今後の会社の方向性を考えるとき
避けられないのが介護・高齢者関連施設への取り組みです。
以前、上原建築設計事務所の所長さんから既に先進的に
この分野に取組んでいる会社があることを教えられ
ご紹介いただき、昨日訪問してきました。
この会社は小田原の瀬戸建設さんで、創業は明治40年
社員数は63名と沿革や規模が当社とかなり似ていますが
主力としている商品が全く違います。
当社の中心が賃貸住宅の建設・管理なのに対して
瀬戸建設さんは介護・高齢者施設の建設・運営です。
きっかけは2000年にできた介護保険だったそうです。
それまではハウスメーカーからの発注工事や
デベロッパーがらみの仕事が多かったのですが
そのときを機に会社の方向を見事に切り替えました。
当初は施設の建築が主で運営は他社を紹介していましたが
あることがきっかけで自社でデイサービス業務を受託し
それから今まで7つの施設の運営にも携わるようになりました。
そして2005年にはこの実績を評価され、国土交通省から
中小建設業の「新分野進出モデル構築支援事業」に選ばれました。
当社も遅ればせながら瀬戸建設さんに学んで
新分野に取り組んでいきたいと思います。
(社長)
箏とコントラバス
- 2010年3月 4日 16:41
昨日はひな祭り。毎年この時期に行なわれている
長戸はるみさんの主催するお箏のチャリティーコンサートに
行ってきました。
長戸さんのお父様は、以前下新城の町会長をされていて
私はその頃町内会の行事等でよくお目にかかりましたが
はるみさんとは最近、ロータリークラブの活動でよくお会いします。
コンサートは溝の口の「糀ホール」で行なわれました。
このホールは明治創業の老舗の岩崎酒店さんが
地域の音楽や文化活動のために自社ビルの最上階に
個人で創られた立派な音楽ホールです。
今回のプログラムの中に筝曲で有名な「春の海」を
川崎出身のN饗のコントラバス奏者と共演をする演目があります。
曲の演奏の前にコントラバスについての説明がありました。
語源はドイツ語で英語ではダブルベースといいます。
全長が2メートルの割には重さは約10kgと意外に軽量。材質はスプルス
(北洋エゾ松)で弦が張ってある部分は黒檀が使われています。
またブラスバンドの構成に入っている唯一の弦楽器だそうで
ジャズの演奏にも欠かせない楽器です。
音の特徴はゆったりとした太い音が横に広がっていく感じで
オーケストラでは低音域のリズムを担当することが多いのですが
有名なシューベルトの「未完成」の冒頭はコントラバスの独奏で始まり
その演奏が披露され、曲全体の重く暗い印象を暗示していました。
「春の海」は普通、箏と尺八で演奏されるのですが
コントラバスとの共演を聞いてみると、その音色がすごく和風に聞こえて
あたかも最初からこの楽器のために書かれた曲のようでした。
コンサートの目的は川崎自立会という更正保護法人への支援で
今回が13回目とのこと。川崎出身の音楽家が地元のホールで
日本の伝統音楽のチャリティーコンサートを続けているのは
たいへん意義のあることだと思います。
(社長)
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