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ヤマトのDNA

  • 2013年4月24日 18:55

先日、城南友の会の講演会に出席しました。
講師はヤマトホールディングスの木川眞社長です。

ヤマト運輸が宅急便を始めたのは1976年でそれまで
民間で個人の荷物を翌日に配達することを考えた人は
いませんでした。それが現在ヤマト運輸の営業拠点は
国内4000か所で郵便局の2800か所を上回っています。


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今でも年5%伸びている宅配事業なのに、少子化により
将来成長は止まるものと予測して、すでに新たな方向を模索
している。順調な時に舵を切る、というのは中々できないことです。

その一つが「宅配から個配へ」。昼間行留守の家が多く
平均2割の持ち帰りがある。そこで前日夕方までに
配達予定をメールし、日時や場所を変更できるようする。

また東京から名古屋、大阪圏は当日配達をしていく。
これは増える通販商品への対応と、震災後企業は在庫を
各地に分散させ、配達時間の短縮が望まれているからです。


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さらに海外展開を加速させ、沖縄・那覇に拠点を作り
上海、香港、バンコクなどは翌日配達を目標にする。
これには驚きました。「同業他社を圧倒的に差別化する」
という目標は文句なく実現されるでしょう。

ヤマトの震災復興への取組みは素晴らしく、昨年度宅急便
1個につき10円の寄付を行い、総額が142億円になりました。
これは会社全体の利益の4割に当たるそうで、これほど
復興に金銭的な貢献をした企業を私は知りません。

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ヤマト3.jpg


最後に地域戦略については6万人のドライバーが全国で
動いているというインフラを開放する、例えば一人暮らしの
高齢者の安否確認なども行なっていくそうです。

今後は利益の一部を「施す」従来のCSRから、企業と
地域社会が共同で価値を創出するCSV型で行う。
木川社長の話を聞いて「サービスが先、利益があと」
というヤマトのDNAが見事に受け継がれていることを知り
私はたいへん感銘を受けました。

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