Home > Archives > 2010年4月 Archive
2010年4月 Archive
映画界の天才
- 2010年4月27日 10:30
- M.N氏の岡目八目
北野武さんが仏芸術文化勲章の
最高章コマンドールを受賞された。
いまや国際的な映画監督の評価を得るが
やはり「ピートたけしさん」の方がしっくりくる。
つくづく感じるのはこの人の生きざまだ。
常にエネルギーにあふれている。
80年代の伝説のテレビ番組
「おれたちひょうきん族」を思い出した。
当時お笑い会の頂点に君臨したドリフターズの
「8時だよ!全員集合」の裏番組を張り、ついに人気で逆転した。
明石家さんまさんや島田紳助さん、山田邦子さんらが
レギュラーで革命的な面白さだった。
北野さんは1947(昭和22)年
東京・下町生まれの団塊世代。
教育熱心な母親の下で大学に進むが
ストリップ劇場「浅草フランス座」で芸人生活を始め
89年「その男、凶暴につき」で映画監督に。
97年の[HANA-B1」でベネチア映画祭の最高賞を獲得された。
週刊誌の編集室で騒動を起こしたり
派手な交通事故で批判を浴びたこともあった。だが
人は失敗して前進することを証明するかのようで感嘆する。
パリでは北野さんの映画上映会や絵画展も始まったとのこと。
つい愚痴っぽく後ろを振り返っても、人生という時計の針は走り続け
待ってはくれない。
(M.N)
歌舞伎座
- 2010年4月21日 15:36
- M.N氏の岡目八目
歌舞伎で主演役者が登場することを「出」といいます。
舞台を歩く単純な演技に、芸が凝縮されています。
この歩く芸を楽しめる作品の一つが
助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)だ。
桜が咲き乱れる吉原。
遊郭の三浦屋へ向かう男伊達(おとこだて)の助六が
花道から登場する。白血病を克服した市川団十郎さんが
東京の歌舞伎座で熱演されている。
その歌舞伎座が老朽化のため建て替えられることになり
今月28日まで「さよなら公演」が行われている。
人間国宝を含む人気俳優のそろい踏みがファンをうならせる。
「助六」はそうした名演目の一つだ。
初代の歌舞伎座は明治半ばの1889年に開場した。
現在の建物は4代目で、太平洋戦争時の空襲によって焼失した
3代目の構造の一部を使って再建されたそうだ。
唐破風(からはふ)と呼ばれる丸い山形屋根の玄関が特徴で
国の登録有形文化財でもある。
蛍光灯を採用したため場内が前より明るくなり
戦前と戦後の「時代の明暗」を感じた、と
演劇評論家の渡辺保さんが書いていらっしゃる。
再開の年には「源氏物語」が初上演され、大反響を呼んだという。
伝統芸を引き継ぎながら
絶えず新しい要素を取り入れてきたのが歌舞伎だと思う。
新歌舞伎座は29階建ての高層ビルに生まれ変わって
3年後に完成すると聞く。
瓦屋根などを再利用し、今の外観は継承されるそうだ。
伝統文化の情報を世界に発信する拠点機能も備えるそうだ。
そこでどのような芸が育つのか
新しい歌舞伎座の「出」を楽しみに待ちたい。
(M.N)
あいさつ
- 2010年4月14日 08:05
- M.N氏の岡目八目
4月に入ってから、いろんな機会に
「あいさつをしましょう」という呼び掛けを耳にした。
保育園の入園式で小さな子どもたちに語りかける園長さん。
小学校の入学式では校長が元気いっぱいのあいさつを
今年度の目標にした。
同じことが新入社員を対象にした研修会でも
社会人の基本として取り上げられていた。
小さいころから言われてきているはずなのに
簡単なようでなかなか身に付かないようだ。
新人研修の講師が「あいさつの角度は心の角度」と教えていた。
相手に伝わるおじぎの角度は会釈なら15度、敬礼なら30度
最敬礼は45度、謝罪するなら気持ちを伝えるために
90度ぐらいが必要になるという。
もちろん一つの目安だろうが、ビジネスの世界では
必要な知識なのかもしれない。
本人があいさつをしているつもりでも、きちんと伝わらなければ
「あいさつもろくにできぬやつ」ととられてしまうからだ。
新入社員を迎えたばかりの職場では
毎朝、気持ちの良い声が響いていることだろう。
返すあいさつも自然に大きな声になり
職場が明るい雰囲気になっているはずだ。
だがこれがなかなか長続きしない。
あいさつは、その4文字をもじって
「明るく」「いつでも」「先に」「続ける」が大事といわれる。
職場を明るくするフレッシュな風を止めてしまうのが
先輩社員にならないように、年度の始まりに
ベテラン社員も基本に立ち返ってみたらどうだろうか。
(M.N)
回す
- 2010年4月 8日 18:55
- M.N氏の岡目八目
自宅の電動式鉛筆削りが故障し
以前使っていた手動式が再登場した。
愛用の鉛筆の削り過ぎがなくなり重宝しているが
ガリガリと回す手の動作にある種の新鮮味を覚えた。
「回す」という動作が次第に減っているのに気付く。
歯磨き剤などのチューブ類はかって
ふたは回すタイプが主流だった。水道の蛇口も回したし
洗濯機やガスこんろのつまみもそうだった。
電話のダイヤル、テレビのチャンネル、腕時計のねじ・・・。
かって回したりひねった物がすっかり旧式の域である。
「手動式」だった器具・生活用品はこの回す動作に支えられていた。
それが自動化しプッシュ式やタッチ式に替わる。
「回す」「ひねる」から「押す」「触れる」へー。
スイッチの入切や強弱調節の動作について
そのどちらを思い描くかでアナログ派かデジタル派か
分かれるかもしれない。
言葉では「回」の字は健在だ。知恵が回る、気が回る・・・。
「回」も「回復」と使えば吉兆の印。
新年度予算が成立し景気回復の一歩となるか。
信頼回復は支持率回復は。「回」は必ずしも旧式ではない。
政権運営ヨロヨロ気味の現体制には
「回」は「回復」に見えて輝いてみえるかも知れない。
(M.N)
『王者不在』の戦い
- 2010年4月 2日 15:27
- M.N氏の岡目八目
世界中のゴルフ愛好者の間で、「いつ復帰するのか」と注目していた米男子プロゴルファーのタイガー・ウッズが、ようやくツアーに戻ってくることになった。
相次ぐスキャンダルの発覚により、これまで大会出場を自粛。昨年11月に優勝したオーストラリアンマスターズ以来のツアー参戦となり、米ツアーに限っては昨年9月のツアー選手権までさかのぼる。
この間の男子プロゴルフ界は「王者不在」の中での戦いとなり、ファンにとって少々寂しいツアーが続いた。個人的に、不貞行為をはたらいたことを肯定するつもりはないが、ゴルフファンの一人として「世界ランク1」の1日も早い復帰を待ち望んでいただけに、今後の活躍を期待しているところだ。
賞金をはじめスポンサー契約を合わせて年収が百億円?を超すとも言われているウッズ。フロリダ州オーランド近郊にある自宅近くの路上で起こした交通事故をきっかけに、複数の愛人がいたことが分かった。この不倫騒動により無期限の大会出場休止を宣言。今期は1月の米ツアー開幕から出場を控えてきた。
多くのスポンサーから契約を解消され、マスコミやファンからバッシングを受けるなどかなりの批判が集まり、2月には謝罪会見を開いて胸内を打ち明けた。その中で、複数の女性との不倫を認めて以降、沈黙を守ってきたが今月16日、インターネット上にある自信の公式サイトで復帰を表明した。
その復帰戦の舞台は、4月8日から米ジョージア州のオーガスタナショナルゴルフクラブで毎年行われているゴルフの祭典マスターズ。まさに「名手」だけにしか出場権が与えられない伝統ある大会。世界の男子プロゴルフ競技の中で、4大メジャー( ほかに全米オープン、全英オープン、全米プロ選手権)のひとつに数えられているが、その中で最も注目度が高い。
ウッズは、公式サイトで「マスターズは自分が初めて勝ったメジャー。長い時間を経て。今季のスタートを切る準備ができた」との談話を発表している。国内からは、石川遼選手が昨年に続いて出場することになっており、「世界で最も美しいコース」でありながら、「世界で最も難しいコース」で、今年も世界の名手たちによる最高のプレーが楽しめそうだ。
(M.N)
- Search
- Links