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心に柱を

報道された写真を見ると、塔(とう)のあった跡に
柱が1本立っている。解体修理中の薬師寺東塔(やくしじとうとう)
の心柱(しんばしら)を取り外す貴重な光景だった。

日本では亡くなった人の命を「柱」と呼ぶ。柱には神が宿る
とされ命の代名詞になった。塔はその象徴だ。高い塔を
支えるために柱を立てるのではない。柱を守るために
壁や屋根が必要なのだ。だから心柱と呼ぶ。柱が命の塔の
本質がわかる写真だった。

中国などの石造(いしづくり)りの五重塔は内部が空洞
(くうどう)になっている。日本の塔とは似て非なるものとされる。
薬師寺東塔の心柱は2本の大木をつないである。上部は
取り換えられたものだが、下部は1300年前のまま。
樹齢(じゅれい)は1500年と推測される。

樹齢千年の木で建てた塔は千年の風雪に耐える。
千年の木を育てる森林ができるには「千年かかる」という。
薬師寺復興に関わった宮大工、西岡常一(にしおかつねかず)
さんの言葉である。

立派な塔には立派な木材が、いい木材を育てるにはいい森林が
必要だ。民主主義に似ている。政治家も有権者も一日では育たない。
遠い先を視野に足元を固めていくのが選挙だ。心の柱を。
党の政策に命を。

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