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第3次石油危機なのか

石油高が止まらない。
ガソリン価格に落ち着く兆しはないし
漁船も燃料アップで漁に出れば出るほど赤字になるという。
資材や肥料などの値上げが加わり、農家もあえいでいるようだ。
列島全体が高騰原油の大津波に襲われているみたいだ。

わが国は、その原油の九割を中東に頼っている。
異常な依存状態がずっと続き、脱却できずにいるが
中東頼みは日本だけではない。
世界の総生産量の三割を占める中東の湾岸諸国に
世界経済の命運は握られているのだ。
 
昭和の世、供給削減ショックを二度も味わった。
中東戦争が勃発した1973(昭和48)年の第一次石油危機。
6年後、イラン王政崩壊など中東政治地図の激変を受けて
第二次危機が起きた。

 「第三次石油危機到来」と先ごろ国際エネルギー機関(IEA)が
石油中心社会に警笛を鳴らした。
生活への傷はさらに深く、苦しくなりそう。
「トイレットペーパー 買いだめパニック」ぐらいで済むならいいのだが。

だがどこかふに落ちない。
かっての石油危機は供給不安が原因だった。
1970年代、産油国が結束し政治的に供給を止めたり
減らしたりして端を発した。
ここ数年、アラブの産油国は国際協調に転じたといわれる。
現に、サウジアラビアは、消費国の増産要請に応える見通しだ。

各種統計から、備蓄原油を含めた現状は
むしろ需要より供給が上回っているとの指摘は多い。
危機の原因がはっきりしない。
いや、世界が原因をはっきりさせようとしていない。

日本や産油国は、先物相場への投機マネーの流入が原因だと主張する。
米国はあくまで市場原理だという。
将来の世界的な需要増加に生産能力が対応できないと譲らない。
 
巨大な金融産業を抱える米国が
投機原因説を否定するのは無理もない。
原油への影響力を持ち続けたいとの思惑も透ける。
国際石油企業は潤沢な儲けを生み続ける。
過去の危機とは明らかに異なる現象が見受けられる。

先のG8財務相会合では具体策を打ち出せずに終わった。
懸案はまたしても7月7日からの北海道洞爺湖サミットに
持ち越されたようだ。

(M.N)

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