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建物の記憶

建物の記憶、ということがあります。
建物自体が持つ歴史、という意味でもあるのだが
そんなことを思ったのは
東京・歌舞伎町の新宿コマ劇場が閉館するという
記事を読んだ時だ。

ひと昔ほど前だが、好きな演歌歌手の公演に行っては
独特の雰囲気に浸ったものだ。
演歌の殿堂とも呼ばれた「新宿コマ」は
コマのように回る円形舞台から名付けられたそうだ。

新宿コマの最多座長公演を誇る歌手の北島三郎さんは
新宿コマについて「いすも壁も何年もたつと
音楽を理解するようになる」と語られていた。
新宿コマへの最高のはなむけの言葉と思った。
 
幼少のころ住んでいた木造家屋は、戦災で全焼したが
今でも繊細に覚えている。
こどもながらに愛着があったのだろう。

国会議事堂は今年が起工八十八年
人間なら米寿も過ぎたという年である。
第九十二代首相を筆頭にこのところの閣僚、国会議員に
二世,三世が多い。建物の記憶という点では
彼らにとって国会議事堂は、わが家ということなのだろうか。

ジェクト株式会社も、伝統ある建設会社だ。
数多くの記憶に残る建築物を施工されたと聞く。
愛情込められた建造物を思い浮かべていられていることと思う。

(M.N)



 

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