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2月よ強く

2月は弱者の月ではないでしょうか。
「逃げる」と言われるほど陰の薄い月ですが
実際に不遇をかこっており、ほかの月より短い
28日までしかないのです。

その理由は約2千年前の古代ローマ、かのユリウス・カエサル
(ジュリアス・シーザー)にさかのぼります。
彼は太陽暦を採用し、1年を365日、そのうち奇数月は31日
偶数月は30日と定めたとされます。

もちろんそのままでは1年が366日になる。
そこで帳尻合わせに使ったのが2月だ。
以前は春になり,農作業が始まる3月こそが年初で
年末の2月は日陰者扱いだった。
その習慣にのっとり、2月を1日削って29日とし
うるう年だけ30日にしたらしいのです。

その上ユリウスは、7月を自分にちなんだ名称に変えさせた。
後継者で初代ローマ皇帝のアウグストゥスは
権威を示したかったのか、それに対抗して、
8月に自分の名を付けただけでなく、7月と同じ31日にし
9月以降の日数を入れ替えた。

そうすると今度は1年が1日多くなってしまう。
昔からしわ寄せを受けるのが弱者に決まっている。
増えた分、再び2月が1日削られた。異説もあるが
かくして2月は28日となり現代に至ったといわれます。

その2月も明日1日となった。
通常国会の開会からは1カ月以上たったがこの間
何がどう進んだのだろう。景気対策の議論は滞り
弱者がしわ寄せを受けています。
ため息の尽きない弱者の月のようです。

立春から春分までを「光の春」と呼ぶそうです。
鈍色(にびいろ)の冬から日脚が日一日と伸びて
明るさも増しますがまだ春は浅い。
「春は名のみの風の寒さや」と
早春賦に歌われたとおりでですね。

(M.N)


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