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七五三参り

11月恒例の七五三参りが始まった。
八百万(やおろず)の神が出雲(島根)に集まっていた神無月が終わり
地元に戻った神々を待っていたかのように各神社では忙しくなった。
おめかしした男児女児の晴れ姿は
今も変わらない霜月の風物詩である。

姿形は同じでも時代を映して変わる一つに子供の名前がある。
親の名前が凝縮され、きらびやかでトレンディな字音はいいが
読み方が悩ましい。
「七五三の節目に誤読しないよう
読み仮名は必須です」と友人の宮司は語っていた。
周囲もある程度読めてこそ良さが分かると思うのだが。

子の名といえば、ベトナムのドクさん(28)夫妻に
男女の双子が生まれ、男児に「富士山」
女児に「桜」から命名(ベトナム語)したと新聞報道された。
日本の医師団の協力で奇跡的に成功した
結合分離の大手術から21年。
事あるごとに犠牲になった兄と日本への感謝を口にしているそうだ。

ベトナム戦争で散布された
枯れ葉剤の影響と見られる障害を背負うドクさん。
彼の下に生まれた子らはいずれ生い立ちを知りを
名前で日本を意識するだろう。
今も世界で続く紛争と子供の被害。一方で続く人道援助。
その両方のシンボル的存在になられるかもしてない。
行く末に幸多かれと祈り、富士山と、日本の桜をぜひ見てほしいものだ。

(M.N)

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