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がんばれ両力士

ゴルフの石川遼選手のように10代で脚光を浴びる人もいれば
プロ野球の工藤公康投手のように46歳になっても現役で在り続け
中高年世代に勇気を与える人もいる。

大相撲の大関魁皇も後者の一人だろう。37歳、幕内最年長。
12日の初場所3日目で元横綱千代の富士を抜き
幕内通算808勝の新記録を打ち立てた。
怪我と闘いながらの快挙である。魁皇の頑張りを見て
「よし、おれも」と奮起を誓った人も多いのではなかろうか。

魁皇は酒好きで、若いころはよく深酒をしたようだ。
変わったのは、大怪我をした25歳ぐらいからで
「付き合いが悪い」と言われても酒の誘いを断り
けがの治療やけいこに打ち込んだ。その結果が快挙である。

その魁皇に3日目に敗れた関脇千代大海は
きのう13日に現役引退を表明した。
「あいつの才能が10としたら、おれは3くらい」と
師匠の元千代の富士(九重親方)に言わしめた千代大海だ。
天才的な素質を持ちながら
けいこで磨かなかったのは、魁皇とは対照的だ。

それも同じ九州勢同士、仲が良かった二人。
「引導を渡すのはおれだ」と冗談を言い合っていたという。
その言葉通り、魁皇が千代大海に引導を渡す結果になった。

千代大海は「(最後の相手が)魁皇関で良かったかな」と言ったそうだ。
寂しさの中の小さじ一杯のぬくもりが、せめてもの慰めだろうか。
今後、相撲界での健闘を祈りたい。

(M.N)

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