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庶民の願う平和

NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国」が終わった。
戦国時代を生きた名だたる武将や姫が「太平の世」を願い、
幾多の犠牲の末に徳川が天下を始める物語になっていた。

絶対的権力を持つことで逆らうものを出さないという
「太平の世」を目指して戦わなければならない悲しさ。
「太平の世」とは庶民の願う平和と同じなのだろうか、
と思いながら見ていた。

12月8日、真珠湾攻撃から70年を迎えた。映画「聨合艦隊
司令長官山本五十六」が今月公開となる。山本五十六に対する
評価はさまざまだが、日独伊三国軍事同盟や日米開戦に反対し、
日米開戦になると早期和平の作戦を立てたとされる。
なぜ真珠湾攻撃で自ら開戦の火ぶたを切ったのか。
映画の公式サイトを見ると、その謎を解き明かすとある。

欧米諸国の植民地支配から解放し、日本を盟主とする
共存共栄の新たな秩序をつくるという大義名分「大東亜共栄圏」
で突き進んだ戦争が、庶民の願う平和と同じであろうはずは
なかった。戦国時代などの歴史から学ぶことは戦術ではなく、
争いを起こさないための方策であるべきだった。

同サイトでは、不況、雇用不安、所得格差、次々と交代する
総理大臣など、昭和初期から戦争が始まるまでの十数年と
現在の状況をダブらせていた。政権交代で諸問題が、解決するか
のような幼想は去った。
権力争いではない解決策を講じなければならないと
歴史は語っている。

(M.N)


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