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生きづらい時代だが

 <生まれた時が悪いのか/それとも俺が悪いのか・・・>
(「昭和ブルース」山上路夫・作詞)。団魂の世代が思春期を迎えた
1960年代末、そんな歌が流行(はや)った。若者を取り巻く
生きづらさは、今の時代がひどいようだ。

就職がうまくいかないことを苦にしたとみられる若者の
「就活自殺」が増えているようだ。2010年、2011年と全国で
150人を超え07年の2・5倍に上ると報道された。
リーマン・ショック後に急増し、高止まりが続いているという。

大学進学率が50%を越えている一方で、企業の雇用環境は
厳しい。長引く円高や欧州債務危機などが影を落とし、
非正規雇用の拡大や即戦力の厳選など採用枠を絞る傾向もある。

何社受験しても不採用が続けば「自分は社会に必要とされて
いないのでは」と自信を失い、落ち込んだりする学生も出てくるだろう。
それを不況期にあたった不運とか、自己責任で片付けるのは
酷すぎる話だ。

最悪の事態に至らないためにも「次の挑戦がある」と希望を持てる
多様な就職支援をすることが政治と社会に求められる。学生の側も
自分に合った企業を幅広く探して欲しい。雇用情勢はここにきて
一部に好転の兆しも出てきたようだ。就活中の学生も少なくない。
閉塞(へいそく)感に負けず、健闘を祈りたい。

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