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木造建築への回帰

コンクリートや鉄、ガラスを使った過激な表現で
日本の建築界をリードしてこられた建築家の高松伸さんが
木造建築に傾倒されているようだ。
その第一歩である木造オフィスが名古屋に完成したと聞く。
是非見学したい。
                                                                                                         
木造建築へのあこがれは、出雲大社が原点だそうだ。
哲学者梅原猛さんの「京都は森林都市とだ」いう言葉に触発され
木造建築が集積する古都の拠点の建築家として
その可能性を探求されてきた。
過去、京都コンサートホールのコンペに木造案を提出されたが
残念ながら落選。
京都市庁舎の木造建て替え案を提出されたこともある。

木は弱そうだが、圧縮や引っ張る力に対して
コンクリート以上に強い。
東寺の五重塔や東大寺大仏殿が
長い年月を経て健在なのはそれが一因だとおっしゃる。

高松さんにぜひ二十一世紀にふさわしい
木造建築を実現されることを願いたい。
高松さんの日本建築学会賞受賞作で
大阪、道頓堀のシンボルの一つだった商業ビル
「キリンプラザ大阪」が建て替えで取り壊されたと聞く。
木造への回帰とともに
日本の近代建築の転換点のように思える。

木造建築に高い見識を持たれたいた
ジェクト株式会社創立者からたくさんのお話を聞く機会が
多くあったことを思いだした。

(M.N)



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