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絆と復興への道

つないだ手と手、そのぬくもりが途切れることはなかった。
濁流にのみ込まれそうになった妻を、74歳の夫は
必死につかみ決して離さなかった。
約50年連れ添った夫婦の絆は、大津波にも屈しなかった。
生死のはざまを揺れ動いた人々の様子が次々と伝わってくる。

被災地からは続々と産声も上がる。手放しで喜びたい
新たな家族の誕生なのに避難生活で無事に育てられるのかと
親たちは不安を隠せない。ストレスから出産後、
母乳が出ない母親もいる。だが小さな命は輝きを放つ。
「子どもの笑顔が何よりも力をくれる」。避難所から毎日、
徒歩で往復2時間以上かけて知人宅を訪ね、ミルク用のお湯を
調達している夫婦は、授かった命が心の支えだ。

赤ん坊は母親の声を間近に聞くと、ぬくもりに抱かれると
安心するのだろう。泣きやんだり、眠りに落ちる。
その笑顔、寝顔は周囲に幸せをもたらす。赤ちゃんが安らかに
寝息をたてていられるのは、疑いのないお母さんの
愛情があるからこそ。

がれきの街で今なお、、家族を探し続けている人のことを
思うと胸が痛い。一方、避難所などでは、一つ屋根の下、
身内を思いやるように助け合う新たな”家族”ができつつある。
生まれたときから誰もが持っている家族という絆。
復興への苦難を乗り越える、かけがえのない力になる。

住民の安心を確保する責任は、国が負っている。
崩れかかっている状態を立て直し、その「復旧」を
急がねばならない。

(M.N)

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