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「なぜ」「どうして」

「なぜ」「どうしてうちの子が」・・・。
悲痛な叫びが、どれだけ飛び交わったことだろう。
栃木県の国道で、集団登校していた小学生の列に
クレーン車が突っ込み、4年生から6年生までの児童
6人が命を奪われた。

みんな元気で明るい子だったという。
クラスのムードメーカーだったサッカー少年、
二人暮らしの母親のために、毎日家事を手伝っていた女の子、
野球が得意で事故の朝も母親とキャッチボールをした男の子・・・。

「行ってきます」と元気に家を出た子が、「ただいま」
も言わずに帰宅する。誰がそんな場面を想像しただろう。
孫のなきがらを抱いて病院から連れ帰った祖母は、
「まだぬくもりが残っていた」と無念そうに話していられた。
遺族の気持ちを思うと胸が詰まる。

事故現場にはランドセルが散乱していた。
地獄のような光景は、東日本大震災ばかりではない。
穏やかな日常の中にも残酷な不条理が潜(ひそ)んで
いることに、あらためて気づかされる。

検査関係者によると、現行犯逮捕された26歳の運転手は
「居眠りしてしまった」と供述したそうだ。
一瞬の気の緩みが、6人の子どもの未来を乱暴に
もぎ取ったわけである。

東日本大地震は天災だが、この事故は人災だ。
人災なら妨げるはずだ。ハンドルを握る人は、
いま一度、自分の凶器に乗っているという自覚も
持っていただきたい。「なぜ」「どうして」の叫びは
孫を持つ一人として、二度と聞きたくない。


(M.N)

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