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国家的宿題

8月、夏本番。児童・生徒たちの夏休みも真っ盛りだ。
海へ山へプールへ、もいいが、宿題も少しずつやっておいた
ほうがいい。いつでもできると思っていたら、あとが大変だ。

自由研究のテーマは今年はいくつもありそうだ。
地震や津波について考えてみるのもいい。日本は大昔から
自然災害とたたかってきた。節電についても考えてみたい。
電気がなくては暮らしていけないのだから。

この夏は円高の問題も加わった。大変だ大変だ、という
雰囲気になっている。円高問題は日本にとっては長年の宿題
だったはずだ。円高が進んでも心配しなくていい国になるには
どうしたらいいか、という宿題を出されて30年近くになる。

「内需主導型への転換」という答えは最初から示され、
具体策を示すのが宿題だった。円高になると外国からモノを
安く買える。それを国の前進力にする道筋だ。政治が宿題を
サボってきたから「大変だ」を繰り返すだけ。

慣れ親しんだ外需(輸出)主導型経済は、円高が進むほど
骨格がきしむ。今回の超円高は輸出産業の生産の海外移転を
加速させるだろう。ただでさえ産業界には電力の供給不安を
背景に日本脱出を考える空気が出始めていた。

長年の宿題はともかく、突然突きつけられた宿題は
こなさないと、日本経済はいよいよ暗い。電力不安は
どうすれば解消できるのか。国家的宿題の答えとそこに至る
道筋を、政府・与党は夏休み抜きで見つけなければならない。
頼みますよ。


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