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危機対応

北朝鮮が「人工衛星」の打ち上げと主張した長距離弾道ミサイルの
発射は失敗に終わったと報道された。発射場を外国メディアに公開し、
平壌に記者を集めるなど、閉鎖的な国にしては異例の対応を取って、
技術力を誇示する狙いが裏目に出た。

日本政府の対応は問題を残す結果となった、と言わざるをえない。
政府のミサイルに関する発表は発射から約40分もたっていた。
発射直後には米軍から一報が入っていたがミサイルが通常の軌道
を描いていなかったために確認作業が難航し、これが大幅な遅れに
つながったと発表された。

緊急情報を全国に伝える[Em-Net(エムネット)」などを通じた
自治体や国民への速報も遅れることになった。幸いなことに
落下物などによる国内への影響は出ていないようだが徹底した
検証が必要だろう。
 
2009年にも北朝鮮のミサイルへの対応で当時の政府が
失態を犯している。政府は「発射」の謝った情報を発表し。5分後に
取り消している。上空を通過するとされていた東北地方の自治体や
住民は混乱に陥った。

今回の公表の遅れの原因は情報判断や伝達体制の未熟さに
あるのだろう。政府は迎撃体制を整え、万全の措置を取る、と
強調してきたが、過去の教訓が生かされていなかったことになる。
お粗末な危機対応ぶりは政府に対する信頼を、さらに失わせるもの
となりかねない。

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