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ミャンマーを思う

空前のミャンマーブームだ。一気に進む民主改革を背景に、
豊富な資源や安価な労働力を世界各国が狙う。
「アジア最後のフロンティア」に開発の波が押し寄せている。

人口約6千万人の国は135の民族で形作られている。
敬虔(けいけん)な仏教徒が多く、温和な国民だと聞く。
貧しくとも隣人とのオープンな付き合いの中で心豊かに
暮らしていると聞いた。だが、旧軍事政権と少数民族
の対立の根は深く残っているようだ。

民政移管した政府は和平に自信を見せるが、
国をひとつに束ね、大きな変革のうねりを超えていくのは、
簡単ではないと思う。政府への不満によるといわれる
連続爆破事件に、平和はまだまだ遠いと痛感する。

経済進出にわく一方で、村は医療が受けられない人たちで
あふれている。自然や伝統の中に人々は生き、歴史の上に
ひとりひとりの暮らしがある。彼らはどんな未来を望んでいるのか、
踏みにじられない変化を祈る。

村には日常的な停電に負けず懸命に治療に当たる
日本人医師がいる。医療支援スタッフには女性もいる。
命を懸けて伝えた平和への願いを、あらためて思う。

「人々を愛する気持ちを国中、世界中に広げたい」。
民主化運動指導者のアウン・サン・スー・チーさんは春に
日本を訪れた際、こう語っていた。私たちがすべきことは何か
考えたい。来年は日本とミャンマー国交樹立60周年だ。

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