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「キズナ」の挑戦

競馬の世界最高峰レースといわれるフランスの凱旋門賞
(がいせんもんしょう)に日本から「キズナ」(3歳牡(おす))が出た。
期待されたが、4着に終わった。日本馬初制覇の悲願達成は
ならなかった。「世界の壁はすごく厚い。歴史の重みを感じた」
との調教師の談話があった。敗れはしたが、日本の「きずな」を
世界に広めた意味は大きかったのではなかろうか。

もともと「絆(きずな)」とは馬をつなぎとめておく綱(つな)のことだ。
そこから、人間同士の心と心のつながりを意味するようになった。
先の東日本大震災後に被害者同士や支援者と結ぶ言葉
として一気に広まったのはご存知の通りだ。

だが、言葉は使われすぎると軽くなり、輝(かがや)きを失う。
震災後の「きずな」もそれに似ている。被災者支援や早期復興を
叫んでも軽々しく感じられる時があるようになった。
「きずな」が悪いのではない。時間の経過による人間の
慣れが怖いのだ。

「きずな」は「ともだち」などとともに世界に広がった。だが、
本当につながりを深めるには言葉には常に新しい息吹(いぶき)
を吹き込む努力が大事ではなかろうか。「キズナ」の挑戦が
考えさせてくれたことである。

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