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2022-01-30
さて次に向かったのは京王線仙川駅の近くにある
安藤忠雄が設計した建物群。世界的な建築家が設計した建物が
6つも軒を連ねているというのを聞いたことがありません。

2004年完成の「シティハウス仙川」という分譲マンションが
スタートで、駅のすぐ北側の「仙川ステーションコート」の
91所帯ができたのが2012年。

南側には、「せんがわ劇場」「ふれあいの家」「仙川保育園」
からなる複合施設があり、隣接してコンクリーと打ち放しの
壁だけ?が見える「東京アートミュージアム」がありました。
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なぜこのように同じ地域に「安藤ストリート」ができたか?
仙川駅の南側に約16,000㎡のとても細長い土地(縦432m!)を
所有する伊藤家という地主がいて、1990年にこの土地を
南北に縦断する幅16mの道路が都市計画決定したとのこと。
もともと細長い土地がこの計画道路によりさらに細長い
三角形に分断されました。これを有効利用する方法はないか?
そのために伊藤さんが何と安藤忠雄に計画を依頼したのです!

驚いたのはこの人は1980年ころから安藤忠雄の“追っかけ” を
していて国内はもちろん海外の安藤作品もほとんど見て回った
そうです。熱意にほだされ受託して計画案ができたあと、自治体
などを巻き込んで幾多の困難があり、関係者の誰もが一度は
諦めた(安藤忠雄談)が、伊藤さんだけは諦めずに突き進んで
当初計画より更に良い形のプロジェクトが実現したのでした。
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121席の「せんがわ劇場」は財団法人が運営し、地域コミュニティ
の拠点としての「ふれあいの家」は調布市のホームページから
申込ができます。個人の地主が計画した建物がどのような経緯と
仕組みで公共的な施設となったのか商売柄!是非知りたく思います。
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ページ作成日 2022-01-30
2022-01-29
当社ではこの度、大きな規模の9階建ての物件を
受注しました。1,2階は店舗、その上は賃貸住宅です。
構造はRC造で外部仕上げはコンクリート打ち放し。

受注建物の模型
建築主は設計者と、丹下健三設計の東京カテドラルや
安藤忠雄が設計した仙川の一連のコンクリート打ち放しの
建物を見学したというので現場担当者と現地を確信しました。
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私は丹下健三の東京カテドラルは本では見ていても実物は
初めてでした。まず都心にありながら敷地の広さにビックリ!
駐車場も50台くらいはOKで、あとで地図を見ると面積は
10,000㎡(約3,000坪)を超えているのでは?
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1899年に建てられた木造ゴシック式の聖堂が1945年の空襲で
焼失し、経済的理由で再建されなかったのが1962年に、前川國男
谷口吉郎、丹下健三という凄いメンバーによるコンペで丹下案が当選
1964年に完成しました。外装は8面の金属板からなり真上から見ると
大きな十字架を形づくるというのはとてもユニークです。

内部に入ると想像以上に広く床は大理石張りで、大空間を斜めに
切り取る天井は全て打ち放しのコンクリートで60年の歳月を経て
黒ずんでいます。明と暗、白と黒、そして大理石とコンクリート
の対比…。建築主はこの迫力に感銘を受けたようです。
一番奥の大きな十字架の下には横長の大理石を数段重ねた上に
長い祭壇があります。これはキリストの最後の晩餐の食卓を
かたどっているとのこと。照明はこの上にある2つのライトだけ。
そして出口に向かおうとしたとき“ピエタ像”があるのを発見!
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ミケランジェロ作の本物はローマのサンピエトロ寺院にあります。
私はキリスト教信者ではありませんが、この像を見ると遠いバチカン
とミケランジェロの天才が思い出され何か敬虔な気持になります。
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ページ作成日 2022-01-29
2021-12-28
テレビ番組で「谷口ジロー展」を見たのがきっかけで
開催中の世田谷文学館を訪れました。私は漫画に疎いのですが、
彼の作品は日本ならずヨーロッパでの評価が高く、
2010年には原作がフランスで映画化されたそうです。

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駐車場から建物に向かうと細い鉄骨がむき出しのモダンな
カーテンウォールの外観が見えてきましたが、と同時に
手前には和風の高い塀と大きな門、蔵が現れました。
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そして建物を入ると大きなガラス面から錦鯉が泳ぐ池と
和風庭園が目の前に広がっていて、これが文学館の敷地内か
あるいは隣の建物の敷地の一部なのか不思議な感じです。
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調べると柳田邦男、北原白秋など文学者にゆかりのある
世田谷区に総合文学館をという声が約30年前に起ったのですが
土地の確保が困難で、化粧品メーカーのウテナの創業者の邸宅
跡地の一部にウテナが建物を建て、世田谷区が借りる形で
1995年に文学館が開館、7年後に世田谷区が買い取ったのです。
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近くには芦花公園があり足を延ばすことに。ここは蘆花恒春園
とも呼ばれ明治の文豪、徳富蘆花の旧宅が1936年に東京市に
寄付され、公園として整備され一般公開されました。
驚いたのは蘆花夫妻が暮らしていた明治時代に建てられた住居、
秋水書院と梅花書屋が現存していて中を見学できることです。
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さらにグランマ・モーゼス展」が世田谷美術館で開催されて
いることを知り、帰り路に立ち寄りました。外壁のライト風の
石の装飾やトラス状の三角形の柱など建築デザインを私はとても
気に入りました。調べると設計は内井昭蔵で、彼の代表作の一つ
のようです。(偶然亡父の書棚から彼の特集の雑誌を見つけました!)

昭和56年刊「新建築」別冊
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ここはせっかく砧公園の中にあるのですが、美術館を出ると
もう日は暮れかけ、広大な園内の散歩は次の機会の楽しみに。
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ページ作成日 2021-12-28
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