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2017-08-30
溝ノ口を中心に50戸を超える賃貸建物を所有・管理している
越水さんは古い築年の物件を基本的には間取り変更などをせず
お部屋を飾り付けることにより次の入居を決めています。
これはホームステージングと呼ばれ、始まりは1970年代の
アメリカ。流通市場の9割が中古住宅のアメリカでは家具や小物類で
室内を演出して客さんに“ここに住みたい”と思わせる必要があり
ホームステージャーという専門家までいるそうです。
昭和62年築の「カワサキハウスⅡ」
その越水さんに当社が所有する築30年のマンションの
ステージングをお願いしました。まずコンセプトから始まり
それは「入居したDINKSが子供を作り、育てる部屋」。
まず和室を洋間にリフォームするところですが“基本通り”
そのまま。その代わり天井に格子を組み、襖はモダン柄で
壁はピンク。子供ができると畳の部屋は便利で、洗濯物など
掛けるものが増えるので天井の格子が役に立ちます。
リビング・ダイニングは入居者が自由に釘打ちや棚を吊るなど
DIYできるよう一方の壁を板張りにし、ラブリコという金具を
使い木材で棚を作った上、小さいテーブルを設置。DINKSだと
食事が別々なことも多く、これで十分との説明がありましたが
疑問が残り、参加した女子社員数名に聞いてみると皆が賛成!
流し台は古いタイプのものを変えず扉を塗装し、壁タイルの
一部を交互に赤いシートを貼っただけなので、その理由を聞くと
全体のレトロ調な雰囲気にこの方が合っているとのこと。
洗面・トイレの壁には棚を付け輸入品のマッサージオイルや
ボディソープなどが置かれ、トイレットペーパーさえヒョウ柄!
また皆が感心したのは「子育てコンセプト」を貫くため台所の壁に
開口を作りそこから和室(子供部屋)が見えるよう工夫したこと。
置かれた小物類は、入居者が好むものは残して使ってもらいます。
だから100円ショップの品ではなく数千円もする輸入品を置き
それが部屋を決めるポイントの一つになれば確かに安いものです。
越水さんはステージング後の賃料を相場より2割位アップ
して設定するそうです。賃貸では差別化が明確なら、分譲ほど
年数により金額が下がらないことを私たちも今までの経験で
知っており、これを広めるため我々自身がホームステージャーに
ならなければいけないと強く感じました。
テーマ名
ページ作成日 2017-08-30
2017-02-27
先週末、施工中の賃貸マンションの引渡しを行いました。
名称は「ディアコート」、ファミリータイプが19所帯です。
もともと駐車場だった約240坪の敷地にオーナーは
相続対策で賃貸建物を建設しようと決め、ハウスメーカー等
色々な企画が持ち込まれ、都内物件もいくつか見学した結果
出した結論が「特徴のある賃貸」でした。
建設前の敷地
提案した計画案
そこで当社も標準的な賃貸タイプ以外に、建築家の
平野さんに企画を依頼し、3つの異なる賃貸建物を提案し
その1つが気に入られて決定したのが「ディアコート」です。
この計画の特徴は、まずエントランスにロビー空間を
設けたことです。私はここをアート・ギャラリーのような
スペースにしたいと思い、いくつか壁に絵をかけました。
エントランス・ロビー
また入り口正面はコンソールのようなものを絵の下に
置きたいと思い、当社でまだ保管している創業者が集めた
ケヤキの1枚板を中原工房で加工して設置しました。
平野さんが選んだ中央のソファは成田空港の第3ターミナル
にも設置されている無印良品のもので、入居者が外出から帰って
部屋に戻る前に、ちょっと休む空間にぴったりです。
また敷地の奥行きが60mもあり、普通の設計では廊下が
とても長くなるので3つの階段を設け、それを1フロア2所帯、
3階分で6所帯が利用する形になっています。
間取りは1LDKが中心で、特徴はその中にインナーテラス
のタイプがあること。特に1階のものは廊下からも直接入る
ことができて、フリースペースとして活用できます。
逆に3階のものは、屋外テラスになっているので
気候が良くなればアウトドアライフも楽しめる場所です。
インナーテラス
屋外テラス
私たちは今後もこのように、地域の賃貸の中でいつまでも
抜きん出た特徴のある住まいを提供し続けていきます。
テーマ名
ページ作成日 2017-02-27
2017-01-25
私たちは賃貸住宅の設計、施工、不動産管理を
業務の中心としていますが、近い将来新築着工数が
先細りになるということが言われています。
日本全体がすでに人口減少時代に突入しているので
その通りなのですが、川崎市はまだ人口が増え続け
中原区のピークは20年後と予測されてるので、それを
鵜呑みにして足元を見失ってはいけません。
ただ私たちの競合相手のハウスメーカーは、個人住宅の
受注が伸び悩む分賃貸住宅を伸ばしていて、すでに
この分野を利益の中心に据える戦略が見受けられます。
中原工房「スタジオ」
中原工房「ファクトリーA」
さて当社の中原工房では、木材加工のワークショップが
定着していますが、もう一つの目的は賃貸の入居者が
住空間を自分好みにカスタマイズできるようDIYをサポート
して築年の古い建物に付加価値をつけることです。
最近、カスタマイズが新築でも十分魅力になることを
証明した貴重な実例が現れました。それが昨年秋完成して
不動産部で入居者募集をしている「デルタ--T」です。
この鉄骨造3階建ての建物は2,3階が賃貸住宅で
特に3階は普通、玄関から一番遠いリビングの外側にある
ベランダが、共用廊下と玄関の間に位置していて、廊下を
歩く人から中が丸見えの感じがします。
私は完成間際の現場を見て、家賃設定も高いこともあり
これを満室にするのは並大抵でないと感じました。しかし
このフロアの方が先に全室申し込みが入ったのです。
先日改めて室内を見にいくと、オーナーが内部にDIYで
装飾を施した出来栄えが素晴らしく、この部屋を見た人も
同様に他に類のない魅力を感じた事は想像に難くありません。
2階の階段室は広々とした空間で、流しまで付いていて
住民同士の交流の場所として計画されています。
テーマ名
ページ作成日 2017-01-25
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